「からみ織り」とは

「からみ織り」は、織物の三原組織「平織り」「綾織り」「朱子織り」とは違う技術であり、その特徴は、ねじりながら交差させた
「たて糸」に「よこ糸」を通すことで糸と糸のあいだに隙間が作り出され、からみ織り特有の透け感、立体感を生み出します。
こうした特徴から「からみ織り」は清涼感のある夏の和装や浴衣、伝統的な蚊帳布などに使用されてきました。
また、最近では通気性と肌触りの良さを生かした、
肌着やストールなどの衣料品も誕生しております。

最大の特徴が、糸を絡ませることでできる隙間が生む透け感。
糸の素材や織密度を工夫することで透け具合を変えたり、一部分のみ透けさせることもできます。

隙間がしっかりと作られるため、通気性が良く清涼感のある織物となります。

目の粗い薄物でありながら、たて糸とよこ糸がしっかりと絡み合うため見た目以上にしっかりとした耐久性があり、織り目のずれが起きにくい生地となります。

複数の糸が絡み合うことで独特の立体感が生まれ、生地に奥行きが生まれやすい特徴があります。
その立体感が肌離れを良くし、清涼感を手助けします。

「からみ織り」と他の織組織を組み合わせることで、生地に模様や凹凸感、透け感の濃淡がうまれます。
糸の太さや色合いを工夫することで、一気にデザイン性の高い生地を作り出せます。

紗織(しゃおり)

「よこ糸」1本に対し、隣り合う2本の「たて糸」をしっかりと絡ませることで、薄物でありながら織り目ずれを抑え、透け感のある風通しのよい織物となります。

絽織(ろおり)

隣り合う2本の「たて糸」に対し、「よこ糸」を3本以上売り込むことで、紗織よりも透け感を抑えつつ、適度な通気性のある織物となります。

「からみ織り」のヘルド

「ヘルド」とは、織機で『よこ糸』を通すために『たて糸』を上下に開くための部品です。
「からみ織り」では、このヘルドが独特の形をしています。
「からみ織り」のヘルドはD字型のパーツとL字型のパーツが組み合わさり、上下に動くことで、『たて糸』を『よこ糸』に絡ませます。

複式カラミの仕組み

「からみ機」独持のヘルドを織り合う『たて糸』2本にそれぞれ用いて織るのが、「複式カラミ」と呼ばれる技法です。
ヘルドによって、2本の『たて糸』を大きく開き、『よこ糸』に絡ませています。

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